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「コーン缶」de「タルタルマカロニ」の巻

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「そうだ、北へ 行こう(その4)

<前回までの続き> 前回記事はコチラから→「その1」、「その2」、「その3
「旅」というものに憧れていた、ニ十歳の頃の私は、
「青春18切符」を片手に、北へと向かう電車の旅に出かけた。
3日目。ようやくたどり着いた北海道。
その入口とも呼べる函館駅で見つけた「湯の川温泉行き」の路面電車。
温かさに飢えていた私は、すぐさまその電車に飛び乗った。


私はどこまで物知らずで、オッチョコチョイなのだろう。
少し考えればすぐに分かることなのに…。

結論から言うと、湯の川温泉街の宿泊施設はどれも値段が高かった。
貧乏な私が到底泊まることなど出来やしないほどに高かったのだ。
とはいえ、温泉街にある旅館の宿泊費用が、そこそこするのは当たり前のこと。
少し考えれば分かることである。

それでも温泉が諦めきれなかった私は、
函館駅と湯の川温泉の間になら、安い宿があるんじゃないかと考え、
路面電車ではなく、徒歩で函館駅に引き返しながら、格安の宿をさらに探し歩いてみた。

駄目だ。どれも高いじゃないか。

時刻は夕刻を過ぎ、あたりの風景もだんだんと闇色に染まってきている。
チラホラと降っていた粉雪も、いつのまにかボタン状の大きなものに変わっていた。

顔も手も、溶けた雪でべちゃべちゃだ。前髪はカチカチに凍っている。
このままじゃ例のごとく凍えてしまう、宿探しを一旦諦めて、函館駅へと戻ろう。

しかしながら、路面電車に乗って駅に戻ろうにも、
私にはもはや、その停留所がどこにあるのかすら分からなくなっていた。

結局、徒歩で戻るハメになり、
散々迷ったあげく、ようやく駅に辿り着いた頃には、あたりは真っ暗。
駅前のデパートに掲げてあるデジタル時計は夜の9時を示していた。
どうやら、バスで15分の距離を、3時間近くも歩いてしまったようだ。

疲れが体を支配している。とりあえず、ひと息つこうか。
私は函館駅構内の待合所に並んだプラスチックのベンチに腰掛けた。
すると途端にやってきた眠気。
私は疲労の海へ、グッタリと沈み込んでいった…。

ははは。バカだ、バカだ、バカものだぁ。
北海道産の大きな「とうもろこし」が、私を指差しながら笑っている夢を見た。

「タルタルマカロニ」

<材料:2人前>
コーン缶…1/2缶
マカロニ…100g
タルタルソース…大さじ4
オリーブオイル…小さじ2
レモン汁…小さじ1
塩・こしょう…各少々

<手順>
1 ボウルにタルタルソース、オリーブオイル、コーン、レモン汁を入れ混ぜ合わせる。
2 マカロニを絡ませ、塩・こしょうで味を調えて、フィニッシュ!

いつの間にか寝入ってしまったようだ。
携帯電話のデジタル時計を見ると、時刻は深夜1時を過ぎていた。

宿泊施設を探せる時間ではない。
外に出たら、今度こそ本当に凍死してしまうかもしれない。

寝ぼけた目玉をこすりつつ、辺りを見回す。
こんな時間だというのに、待合所のベンチには私を含め、たくさんの人が座っていた。
おそらく函館駅は、深夜になっても閉められることのない、24時間営業の駅なのだろう。

待合所の人々は、誰かを待っているのか?
それとも、待っている誰かのもとへと、始発列車で赴くつもりなのか?
私は? 私は何故ここにいる? 私を待っている人などドコにもいないのに…。

そんな孤独でササれた思いが、
寒さで凍える身体をいっそう寒くした。というか、本当に寒い。

私以外の待合人は、皆モコモコのダウンジャケットを着込んでいる。
シャカシャカ軽めのウィンドブレーカー姿の私は、明らかに場違いだ。

そんな空気感にいたたまれなくなると同時に、
寝起きの尿意をもようした私は、駅構内のトイレへと向かった。

トイレが一番温かいじゃん。入るなりそう思う。
個室も覗いてみる。ゆとりのあるスペース。便器も壁も床もピカピカに磨かれていた。

もう駄目だ。私は小便をすませると、個室便所の床に寝転がった。

非常識だと笑うがいい。
けれど、不潔とか、他の利用者に迷惑だとか、そんなもの全てがどうでもよくなっていた。
とにかく疲れていた。私は慣れない土地を渡り進むことに疲れてしまっていたのだ。

明日のことは明日考えよう。私はそのままトイレで眠りについた。

けれど、私はこのことを含め、北海道での一連の行動を後々後悔することになる。
なぜなら、このときすでに私の北海道は終ってしまっていたからだ。

「青春18切符」の有効回数は5日間。
行きに3日間を費やした私に残された日にちは、わずかに2日間だけ。
ということは、つまり明日にはこの地を立ち去り、
実家の岐阜へと引き返し始めなければならないのだ。しかも、早々に。

カニ、ほたて、ウニ、鮭、牛乳、じゃがいも、ともろこし、ラーメン…
全ての夢がついえていく。

「湯の川温泉」で立ち往生している場合ではなかった。
徒労に終った宿探しに疲労している場合ではなかった。
そのとき私は、短い時間でも、北海道を楽しんでおくべきだったのだ。

「湯の川温泉」→「雪の中の宿探し」→「ベンチで居眠り」→「トイレで就寝」。
文字で並べてみても、相当情けない感じのする、この行動表は、
私にしてみれば、恐ろしいほど滑稽な出来事として、いまでも脳裏に焼きついている。

けれど、まだ旅は終わりじゃない。
遠足が家に帰るまでが遠足なように、旅も家に帰るまでが旅なのだ。
しかも往路は、疲労を抱えながらの過酷な道程となるだろう。

残された時間は2日間だけ。
果たして、その制限されたタイムリミットの中、
私は無事に、ゴール地点である実家の岐阜へとたどり着けるのだろうか?

残り時間 48時間:00分:00秒

         47時間:59分:59秒
 
             47時間:59分:58秒……(次回へと続く


強いパスタがいま茹で上がっていく 遥か彼方を目指した旅人よ


BY パスタ熱血向上委員会:書記キムラ


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テーマ : パスタ
ジャンル : グルメ

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ご無沙汰していて。。。

本当にしばらくブログから遠のいていて
すっかりご無沙汰しおります。

その間にも色々なお話がありますねぇ(笑)

北海道いいですねぇ~~~
初夏の北海道に高校の修学旅行で行きました。
大学の時、真冬のスキーに行きました。
もし今度行けるのなら函館に行きたいです(何の根拠もありませんが)

最終回、どんな結末になるのか楽しみにしています♪

これスプーン1つで食べやすそうだし、
とうもろこしの甘みが出そうでいいですね。
って普通のパスタもフォーク1つじゃないか~~~(笑)
個室便所の床で???ツワモノ~~~。

マカ ルンルン♪

穴に入れたい。。。(←は?何を??)

もちろん、お箸ですよ^^
やるよね~かならず、マカロニちゃんには箸を入れて
何かをさらにまた挟む。。。

ちょっと。。
私が書くとこんなに卑猥に聞こえるのはなぜさ?

個室のおトイレ!
床に!!
酔っ払いでならよく寝るよ~。


コーン。
こちらでは「きみ」と言います♪

タルタルソース入りですね!タルタル好きとしてはたまらない。いっそのこと、北海道のボタンエビやカニさんなんぞをいれて豪華パスタにしてみたい(よだれ)。

‥極寒のなか、不安と疲れと眠気でほんとうに過酷な思い出深い一人旅だったのですね。

最後のタイムリミットの数字がTWENTY FOURの時刻にみえてきました。
 48:00ピッ ポッ 47:59ピッ ポッ

コーンたっぷりのタルタルマカロニ、美味しそうですね。
お口の中いっぱいに広がる、甘~いコーン。 たまりませぬ~~!

やっと、北海道についたのに、もう帰らなければならないのですね。
しっかり者の、キムラさん、らしからぬ行動。
それにしても、トイレで睡眠とは。。。。温泉に直行して欲しい。

なるほど(・∀・)

これは恐ろしい展開でしたね。。
温泉で暖まり ちょっとした地のものの夕飯を頂き ふんわりとした布団にくるまれて寝る。。
こんなことを1ミリでも考えて路面電車に乗っていたとしたら帰りの徒歩3時間は地獄です><
やっと見つけた 「一番暖かい場所」 がトイレ。。。。(;´ρ`)
でも不思議ですね、若者ならば許されるんです! 青春ならいいんです、汚く感じないのです!
このお話、本当に楽しみになってしまっています。
あと2日分で終わってしまったらどうしよう。。。

あ!パスタパスタ!
タルタルはたまりませんねー(・∀・)
ボール一杯抱え込みながら食べたい感じです♪
ブラックペッパー たーーっぷりでお願いします!

mi-mamaさんへ

いえいえ、こちらこそご無沙汰していまして、すみません。

そうですか、
初夏の北海道ですか。
爽やかな響きだなぁ。
やはり本州とは違って、涼しいのでしょうか?
けれど、真冬の北海道はご遠慮願いたいです。
それこそ凍死してしまいそう(笑)
寒さに臆病になっているのは、この旅のせいかもしれませんね。
トラウマ?(笑)

お話はまだもう少しだけ続きます。
お時間があれば、お付き合いくださればありがたいです。
mi-mamaさん、これからもよろしくお願い致します。

HannaChopiさんへ

スプーンでガブガブいってくださいませ。
あと一品欲しいなってときに、よろしければどうぞ♪
ちなみに私は、どんなパスタでも箸で食べます。
やっぱりね、そこは日本人なので(笑)

個室便所の床で寝ました。
ウソのような本当の話です。そして、情けないお話でもあるのです。
恥ずかしいので、皆には内緒でいてくださいね(笑)

ツワモノ~(笑)

TUBOさんへ

あ、穴に入れたい?
う、う~ん。何を?
え~っと。この場合はナニをですかね?(笑)
あ、あかん、朝からモンモンとしてしまった。
TUBOさん、ありがとう。何だか今日もスゴく頑張れそうです♪
何を。え~っと、だからナニを(笑)

…すみません、卑猥の穴をさらに拡げてしまったようです。

個室のトイレで寝てしまいまして…。
酔ってもないのに眠ってしまうところが、さらに始末が悪いと言いますか…。
こんな非常識な私ですが、
今後とも仲良くしていただきたい次第でございます。

え?
コーンって、青森だと「きみ」というんですか。
ふむふむ。
実家の岐阜で「とうきび」と呼ばれることがあるのは知っていましたが、
これは知らなかったぞ。ふむふむ。

まゆみぼんさんへ

ライオンシェフ、ありがとう。
これは完全に「24」のパクリを狙ったものなのです。
気付いてくださって嬉しいよぉ~。

今回のパスタサラダに「エビ」や「カニ」などの魚貝を?
おぉ、これはこれは、素晴らしく美味しいことになりそうだぞ。
イイですね♪
タルタルソースもピッタリ合いそうじゃないですか(ヨダレ)。
「ホタテ」とかもいいかもなぁ~。夢と食欲が膨らむぞ。

47:58ピッ ポッ 47:57ピッ ポッ
そんなことを話している矢先から、時間はどんどんと過ぎ去っていく…。
果たして私は、時間までにゴールに辿りつけるのでしょうか?

ましゃたろうさんへ

昔も今も、常時しっかり者ではないキムラです(笑)

すみません。トイレで寝ちゃいました。
ヒドいですよね?
しかも、こんなトンボ帰りじゃ、北海道へ行ったって大声で言えない(笑)
誰かに「函館で何してきたの?」って聞かれても、
「トイレで寝てきた」としか答えられない。
う~ん。やっぱりこれはヒドい。
トイレで寝るくらい、北海道じゃなくてもできますもんね。

コーンたっぷり、タルタルマカロニのように、
この北海道の旅も、甘~い思い出が作れたなら良かったのになぁ~。

santababyさんへ

いやもう、santababyさんのおっしゃる通りでございます。
私にとっては恐ろしい展開でした。
桃源郷を期待していたのに、たどり着いたのがトイレだったとは…。
正直、早く帰って、家でゆっくり眠りたかった(笑)
ちょっとしたホームシックにかかっていたのかもしれませんね。
なので、トイレでふて寝を決め込んだと…。
いやいや、これは他の利用者の迷惑になることなので、
決して許されることではありませんが……反省。

青春を感じてくれますか? ありがとうございます。
踏んだり蹴ったりの旅でしたが、
「いやはや青春してたんだなぁ~」と、思い返しながら書いています。
あと2日間。最後まで書ききるぞ~♪

あ、パスタ、パスタ(笑)
もはや、これが何のブログか、自分でもよく分からなくなっています。
とはいえ、楽しみにしてくださってるという言葉が大変励みになります。
santababyさん、どうもありがとう♪

こんにちは^^

すみません、先週後半くらいからドタバタしていて、全然訪問できていませんでしたv-406

何やらキムラさんのブログ、最早「パスタブログ」ではなく一種の「小説ブログ」になって来てますね(笑)。
キムラさんの文章が面白いので、ついつい読み耽ってますけど、未だに私にはこれがフィクションなのかノンフィクションなのか区別が付きません(←大丈夫か?)。
いよいよ物語も終盤に差し掛かった模様。
展開が気になるところではありますが、コーンパスタを食べて気持ちを落ち着かせる事としましょうv-290

蘭さんへ

蘭さん、こんにちは♪
ふふふ。もうね、パスタとか関係ナシに私の趣味のブログになっている(笑)
レシピか、お話か、どっちがオマケか分からなくなってますよね。

フィクションぽいですけど、
これは、私が20歳の頃に経験した本当のお話であります。
大げさに誇張して書いてある箇所が多いので、ウソっぽく見えてしまうのをお許しください。
ついつい読み耽ってくださって、ありがとうございます。
こんなに長いお話を書いたのは初めてなので、そういった言葉が大変励みになります。

ようやく終盤戦に入っていけそうです。このお話は絶対に書き上げてやるぞ~♪
またお付き合いくださればと思います。
拙い文章ばかりですみませんが、よろしくお願い致します。

凄いコーン盛り沢山ですね!
タルタルにマカロニ そしてコーン盛り
これを作ったら 間違いなく娘は大喜びです。
今度、食べさせてあげよう(笑)

naoさんへ

コーンだけに、
コーンなにもコーンを盛ってみました♪

そうですか、naoさんの娘さんは、
コーンが好きなのですね♪ 私と同じだ。
コーン缶にマヨネーズをたっぷりかけたものを食べるだけで、
一日満足、幸せを感じてしまいます。

北海道の話の続き楽しみにしてます。でもほんとに旅って何があるか解らなくて楽しいですね。いろいろあったからこうして思い出にも強烈に残ってるし、なにより読者が楽しみにしてマース。また楽しいお話してくださいね。

郁子さんへ

楽しみにしているだなんて、
そんな嬉しいお言葉をいただけて、私は幸せです。
郁子さん、どうもありがとうございます。

旅って何があるか分からない。
本当にそのとおりだと思います。
そして、いろいろあってウンザリもしたはずなのに、
結局どれもイイ思い出として残っている。不思議ですね。
それにしても、
こんなに北への旅の記憶が自分の頭の中に残っているとは思いませんでした、
書けば書くほど、さらに怒涛のごとく溢れ出てくる。
そんなわけでこんなにも長いお話になってしました(笑)

お手数かと思いますが、今後ともお付き合いしてくだされば、
ありがたく思います。どうぞ、よろしくお願い致します。
パスタ熱血向上委員会

パスタ熱血向上委員会

Author:パスタ熱血向上委員会
パスタ人の
パスタ人による
パスタ人のための委員会

名誉係長:是二丸
お料理番長:シキリン
役職考え中:NANA
書記:キムラ
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