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「牛乳」de「ミルククリームパスタ」の巻

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「そうだ、北へ、行こう (その2)」

<前回までの続き> 前回記事はコチラから→「その1
「旅」というものに憧れていた、ニ十歳の頃の私は、
「青春18切符」を片手に、北へと向かう電車の旅に出かけた。
1日目。故郷の岐阜から半日間をかけて東京へと到着する。
ようやく寝床としてたどり着いたカプセルホテル。
しかしながら、暗く薄汚れた受付カウンターには恐ろしいモンスターが立っていた…。

ゾンビのようにやせ細った身体。
四方八方に飛び散った、ハリガネのような金髪。
そして、その下から覗く、血走った目玉を持った異形のモンスターが、
ギョロリと音をたてんばかりに、私を凝視していた。

「へ、部屋を貸りたいんですけども」。勇気を振り絞り、私は言う。

しかしながら、モンスターは、皺だらけの表情を変えることなく、私を凝視し続けた。
サメを思わせる目玉からは、いかなる感情も読み取れない。

背中に冷たい汗が流れる。
追い立てられるような緊張と恐怖。モンスターから目線が逸らせない。

無言で見つめ合う二人。
どのくらい時間がたったのだろう。
気がつくと、カウンターの机の上に、ロッカーを開閉すると思われる、錆た鍵が置かれていた。

私は、それを手に取ると、再びモンスターの様子を伺ったが、
場違いな闖入者に興味を失ったのか、もはや明後日の方向を向いていた。

生まれて初めてのカプセルホテル。
人間ひとりがやっと入れる程度の小さな部屋。
それが幾重にも連なる姿は、巨大な蜂の巣を思わせる。
ロッカー以外、部屋に鍵もかからなければ、他の利用者のいびきも聞こえっぱなし。

私はこの無防備ともいえる、あまりにも簡易的な設備に興奮を覚えてしまった。
とはいえ、先ほどの、受付での出来事に勝るものではなかったけど…。

翌日。
昨晩の怪しげな様相とはうって変わり、爽やかな空気をまっとった赤羽駅から旅は再開した。
宇都宮駅を越え、物語の舞台は関東圏から東北へと移っていく。

栃木県の黒磯駅を超えたあたりから、車内に聞こえはじめた東北弁。「んだべ」「んだ、んだ」。
流行の服をおしゃれに着飾った女の子から、その言葉が発せられると、
私はそのギャップの可愛さに興奮し、もんどり反ってひっくりかえりそうになった。

福島県の郡山駅。「郡山」を「こおりやま」と読むことに驚く。
宮城県の仙台がこんなに都会だとは思わなかった。

私はどんどん北海道に近づいていく。

このぶんだと、今日中に到着できるかもしれない。
まず北海道に着いたら、名産品の「牛乳(ミルク)」を飲んでやるからな。

<ミルククリームパスタ>
スパゲッティーニ…200g
牛乳…300cc
ベーコン(短冊切り)…6枚
ほうれん草(ざく切り)…好きなだけ
固形ブイヨン…1個
黒こしょう…好きなだけ
塩…少々

<手順>
1 フライパンに油をひかず、ベーコンを中火で炒める。牛乳とブイヨンを加え、
  弱火で温め(沸騰させない)、塩と黒こしょうで味付けをする。
2 ほうれん草を加え、少し煮込んだら、パスタを入れ絡めて、フィニッシュ!

今日中に北海道に辿りつける?
そんなハズがなかった。
この日の終電は、北海道どころか、青森県の二戸駅で迎えることになってしまったのだ。
私は甘くみていた。鈍行列車の鈍さも。そして、東北地方の寒さも。

駅を出て、灯りもまばらな夜道を数歩進んだところで、外気温が異常に低いことに気がついた。
パーカーの上にウインドブレーカーを羽織っただけの服装では、到底太刀打ちできない寒さなのだ。

「3月も半ばすぎ。いくら東北や北海道とはいえ、そんなには寒くないだろう」。
予想は完全に外れてしまった。

これはいけない。急いで、ストーブの置かれていた駅へと戻る。
ところがもうすでに、終電が終わったため、駅員さんが出入口の扉をしめているところであった。

仕方ない、宿を探すため町を歩こう。

寒い。二戸は小さな町のようだ。昨日泊まったようなカプセルホテルは見当たらない。
寒い。それどころかコンビニすら見つからないのだ。
寒い。道を照らす、街灯の光も心なしか薄暗いように感じる。

こんなことになるなら、今日は手前の盛岡駅でストップしておくべきだった。
あそこの街は大きかったから、たくさんの宿泊施設があったに違いない。
北海道への道先を焦ったばかりにこんなことに。後悔先に立たず。

そんなことを思いながらも、体温は急速に、そして確実に奪われていく。

何度目かの路地を曲がったところで、商店街と思われる通りへ出た。
どこか開いているお店は? どこでもいいから暖をとらして欲しい。

けれども、その願いは、しんと寝静まる、
商店街の暗闇の中へと虚しく消えていった。

寒い。立ち止まりそうになる。
寒い。もう駄目だ。足元と手元の感覚はすでにない。
寒い。頭の中が白濁してきているのが分かる。

そうか、凍えて死んでしまうのって、こういう感覚なんだ…

次回へと続く


緑のパスタに 抱かれて 手のひら 枕に少し眠ろう

BY パスタ熱血向上委員会:書記キムラ


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テーマ : パスタ
ジャンル : グルメ

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こんにちは^^

え~~っと・・・・・・・・・・・



連載モノ!?
意外な展開に、ちょっとおっかなびっくりの蘭です^^;

カニクリームからミルククリームと来たら、次は・・・チーズかな??
いや、もっと凄いのだったして・・・・・シャケクリームとか(←あるのか??)

楽しみですねv-290

蘭さんへ

そうなんです。
連載になってしまったんです(笑)

もともと、1回の記事で、北海道へ行った思い出を書き綴ろうと思っていたのですが、
私の手腕が至らなかったために、連載という形を取らざるを得なくなりました。
長々としたお話になってしまい、申し訳ありません。
しかも、自分視点で自己満足的に書いているので、
みなさんが楽しんでくださるかどうか不安です。

でも書くぞ。
書いて、書いて、書きまくるんだぞ。

お付き合いのほどよろしくお願い致します。

寝たら死ぬぞーーーっ!!!!

ドリフののりで「キムラー、後ろ後ろーーっ!!」って シムラだな ( ̄▽ ̄;) 失敬

早々に続きが読めてうれしいです

ゾンビの館の 朝食が気になりますー!(〃ノωノ)

「もんどり反ってひっくりかえりそうになった。」 ← もっちゃり好きですな(〃ノωノ)

ミルククリームパスタ 美味しそうです!
ベーコン ブイヨン ミルク 好きな組み合わせです~w 
サラダほうれん草とか使うとよさそうですね♪

手足の感覚がない瀕死の若かりしキムラ様、
寝たらだめですーーー!死んじゃいますーーーー!!Σ(・ω・ノ)ノ

ゾンビに、魂も血も抜かれずに、青函出来て・・・あっいやいや、生還出来てよかった。

はじめての、連載に、ワクワク・ドキドキしてます。次回作は、九州編でお願いしますよ!
福山龍馬をいっぱい登場させてかまいませんから・・・(笑)
ほ~ら、どんどん難しくなってきたぞ~~(笑)

あら?いつの間に、キムラさんは作家さんになったんでしたっけ??

あっいっけない。今回もパスタを忘れるところでした。
牛乳が嫌いな私ですが、これなら食べられます。

でた、モンスター!
ただでさえ心細い一人旅。ついでになんとも言えない雰囲気のカプセルホテル。。そこにそんな形相の受付モンスターきたら余計恐れますよね。

キムラ少年、暖をとって次の旅路につけるのか!

あ。完全、小説読んでる気分です♪( ´▽`)

ミルククリームパスタ手も凍えて感覚なしのキムラ少年にぜひ食べさせてあげたい心も身体も温まりそうなパスタですね!
iPadからコメいれてみました。タイピング遅っ

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

最後の〆言葉☆

時の旅人でしょ。

ドラえもんって見ると、たまに涙出るよね^^

あ、そこじゃない?(笑)
3月はダウンジャケットだよ、キムさん!
青森は4月に最後の雪が降るときが多いの。
3月の卒業式は吹雪とかね、当たり前だし♪

”わいはぁ、そったらかっこして 寒みべせ。なも、えふりかっこしなくていいはんで!”
(↑訳:あら~、そんな恰好して寒くてしょうがいでしょ。
無理してオシャレしなくてもいいんだからね!)

”青森ば 甘く目れば まねぇよ♪”
(↑訳:青森を 甘く見ては いけないのよ♪)

読むのに苦労するでしょ(笑)。

バケさんへ

あははは(笑)
そのフレーズ好きなんですよ♪

8時だヨ!全員集合には疎い私ですが、
ドリフの大爆笑は大好きでした。
よくクリスマスに放送されていたのを思い出すなぁ。
家族4人、食卓でケーキを囲みながらドリフを見る。最高♪ 最高♪
よい思い出です。

さて、私は凍死してしまうのでしょうか?
とはいえ、私がこの世からおさらばしていたら、
このコメント返しは書けていなかったり…。
もしかすると、ドッペルゲンガーかもしれませんが(笑)

santababyさんへ

早々に読めて嬉しいだなんて、
なんてありがたいコメントなんでしょう。あぁ~、書いてよかったなぁ。

ゾンビの館の朝食は、血の滴るような真っ赤な生肉。
何の肉だか分からないのがポイントです。
…というのは大嘘で、朝食はありませんでした(笑)
まぁ、カプセルホテルなので、自分のことは自分でしろということでしょうか?

クリームパスタとほうれん草は、最高の組み合わせですよね。
いまCMでバンバン流れている映画、
スタローンとブルースウィルス、
そしてシュワちゃんの組み合わせも気になるところですが…(笑)

昨日は夜更かししたから、眠いなぁ~。
いかん、いかん、眠ったら死んでしまう(笑)

ましゃたろうさんへ

どうも、作家のキムラです(笑)

連載にするつもりはなかったんですが、
思い出が甦ってきて、どんどん書きたいことが増えてしまったんです。
これが、イイことなのか、悪いことなのかは分かりませんが…。
とにかく、この連載からも青函…じゃなくて生還できるように頑張ります♪

実は青春18切符を使って、九州にも行ったんですよ。
九州といっても、全土を回ったわけでなく、
思いっきり入口の福岡で終ってしまいましたが…。
高菜たっぷりのとんこつラーメンを食べました(笑)

福岡でもカプセルホテルに泊まったんだよなぁ~。
とはいえ、そこは、東京都の赤羽にあったゾンビの館風なものとは違い、
大きくて綺麗で、快適な施設でした。

龍馬かぁ。
今回の北海道旅行記で、勝手に龍馬を登場させちゃおうかな♪
…って、またパスタの話をすっ飛ばしてしまった(笑)

まゆみぼんさんへ

あっ、ipadシェフだ。
…じゃなくて、ライオンシェフだ。いつもコメントありがとうございます。
ちなみに私のほうは、昨日i-phoneの取寄せ予約をしてきたところでございます。

いやぁ、田舎者のキムラ少年にとっては、歓楽街の雰囲気が怖かった、怖かった。
それに加えて、ゾンビ(ごめんなさい、おそらく本当は老婆さん)の登場と来たもんだから、
もう何かが漏れてしまいそうでしたよ(笑)

次回、私が生きていたらご喝采。
愛読のほうよろしくお願いしたい次第でございます。
いつも、ミルクパスタ以上に、
まゆぼんさんのコメントに心と身体を温められているキムラでございました。

…そうかぁ、ipadはタイピングに慣れるまで時間がかかるのかぁ。なるほど。

TUBOさんへ

いや、そこです。そこなんです。
「時の旅人」なんですよ、私が本当に分かってもらいたかったところは♪
このお話の最中は、〆の言葉に”旅人”というフレーズを入れたかったんです
TUBOさん、ありがとう。このネタを分かってくださって嬉しい♪

そうかぁ3月はダウンなのかぁ…。
シャビシャビのウィンドブレーカーなんて、もってのほかですね(笑)
いや~、それにしても寒かったんですよ。
TUBOさんの言われるように、チラホラと雪も降ってましたし…。
あと、東北の列車は、車窓に黒いスモークが貼ってあるのですね。。
紫外線や直射日光を防ぐためなのかな?

青森の寒さをデラ甘くみとったがん
オシャレは我慢からなんていうレベルじゃないだがね(名古屋弁)

ちなみに、ドラえもんシリーズは「のび太の日本誕生」が好きです。

試しました。
カップスープの。

でも牛乳のとMIXみたいになっちゃったので、ここにコメントを。

カップスープはポタージュにしました。
パスタを茹でつつ、
「あ、冷凍ブロッコリーが死にそうだった」
ことを思い出し途中から鍋に参加。

迷ったんですが、麺とブロッコリーをオリーブオイルで軽く混ぜてから
茹で汁で濃い目に溶いたスープに麺を入れました。

ここでまた、
「あ、粉チーズも死ぬかも」と思い出し投入。

そうなったら、黒胡椒の粗引きをかけたくなりませんか?
かけましたよ、もちろん。

味はね、まずまずでした。
これ、サラダをつければ立派にランチになりますね。

ペンネにも合いそう♪
パスタ熱血向上委員会

パスタ熱血向上委員会

Author:パスタ熱血向上委員会
パスタ人の
パスタ人による
パスタ人のための委員会

名誉係長:是二丸
お料理番長:シキリン
役職考え中:NANA
書記:キムラ
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