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「鮭フレーク」de「鮭とキャベツのジェノベーゼ」の巻

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「そうだ、北へ、行こう (その3)」

<前回までの続き> 前回記事はコチラから→「その1」、「その2
「旅」というものに憧れていた、ニ十歳の頃の私は、
「青春18切符」を片手に、北へと向かう電車の旅に出かけた。
2日目。東京を出発した私は、順調に距離を稼ぎ、青森県内に突入する。
季節は春間近の3月。しかしながら、予想に反して東北地方は、いまだ極寒の地であった。
終電の時刻を向かえた青森県のニ戸駅。宿が見つからず、路頭に迷う深夜。
肌を刺すような寒さが、急速に体温を奪っていく。
果たして私はこのまま、この見知らぬ土地で凍死してしまうのだろうか…。


その翌日、
私は青森県は津軽半島の端、蟹田駅で、北海道の函館駅へと向かう電車を待っていた。

そうなのだ。私は凍え死ぬことなく、無事に旅の3日目を迎えることができたのだ。

とはいえ、昨晩は本当に凍死してしまうかと思った。
死の危険を感じたのは、これまでの人生で二度目。
小学生の頃、プールで友人に蟹バサミを決められて、溺れかけたとき以来だ。

凍える私を救ってくれたのは、二戸駅近くの、商店街沿いに建っていたビジネスホテル。
寝静まったお店たちが通りに連なる中で、
唯一、玄関のシャッターを閉めていない、小さなビル型の建物がそれであった。

闇夜に紛れていたので、全体的な外観がよく分からず、
看板も見当たらなかったため、はじめは何のお店だか分からなかった。

この店、玄関のガラス戸が10センチほど開いているぞ。
もしかして、営業してるのか?

灯りはついてなく、店内も真っ暗。
目を凝らし、ガラス越しに覗いても、人の姿はどころか気配すらない。
入ってイイのだろうか?

いやいや、いまは迷っている場合ではない。
とにかく中に入らなければ死んでしまう。
感覚のなくなった両手を必死で動かし、ガラス戸をスライドさせる。

入口を入ってすぐの広間は、小さなロビーになっており、
そこに置かれたカウンターと思しき机の上には、自転車につけるようなベルが取り付けられていた。

ホテルなのか?
チリンチリン。とりあえず、ベルを鳴らしてみる。
やがて、階上からドタドタと慌てて人が降りてくる音が聞こえてきた。

「いらっしゃいませ。宿泊のみしか出来ませんが、よろしいでしょうか?」
宿主と思われる、白髪の男性が、息を切らせながら言った。

助かった。
私は安堵のあまり、その場に崩れ落ちそうになった…。


「北海道行き、ドラえもん列車がまもなく参ります」

蟹田駅の構内アナウンスが頭の上を流れる。
どうやら、現在は何らかのキャンペーン中らしく、青函トンネルを抜けて、
函館へと向かう電車には、ドラえもんのペイントが賑やかに施されていた。

いよいよだ。いよいよ私は、本州を後にして北海道へと足を踏み入れるのだ。
到着したら、まずは名産品の「鮭」を食べてしまおうか。

<鮭とキャベツのジェノベーゼ:2人前>
スパゲッティーニ…200g
鮭フレーク…大さじ1
キャベツ(らん切り)…4枚
チューブにんにく…小さじ2
バジルソース…大さじ3
オリーブオイル…大さじ2
塩・こしょう…各少々

<手順>
1 フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、にんにく、キャベツ、鮭フレークを入れ炒める。
2 パスタの茹で汁とバジルソースを加え、ひと煮立ちさせたらパスタを絡め、
  塩・こしょうで味を調えて、フィニッシュ!

永遠に続くかと思われた、長い長い青函トンネルを抜ける。
遥かなる北の大地は、粉雪がチラチラと舞っていた。

ついに私は北海道にやってきたのだ。

函館駅の改札を通り抜け、駅の外に広がる空を仰ぎ見る。
肌を撫でる空気が寒さを通り越して、ヒリヒリと痛い。

なだらかな円を描いた駅前のロータリー。
大きさの違うデパートビルが、
デコボコと乱雑に立ち並ぶ風景は、いままで通ってきた他の駅と似たような造りだ。
その前の道路を路面電車が我者顔で行き交っている。

ひゅっと一陣の冷たい風が吹く。

ふいに私は昨晩の凍えそうな出来事を思い出した。
それにしても寒かった。けれども、おそらく北海道の夜は青森以上に冷え込むだろう。

ぶるぶると体が震え、温かいお湯を欲している自分に気がつく。

「あ~、のんびりと湯船に浸かりたいな」。
そんな私の目先を「湯の川温泉行き」と書かれた路面電車が走り去る。

温泉?
あぁ、あれだ。あれに乗って、温泉に入るんだ。温泉、温泉、温泉。
私は路面電車に向かい、無我夢中で駆け出していた。

けれども、これが、めくるめく恐ろしい出来事の始まりだったとは、
このときの私は、まだ知る由もなかったのです…

次回へと続く


男には男の故郷があるという パスタにはパスタの故郷があるという

BY パスタ熱血向上委員会:書記キムラ


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