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「たくあん」de「たくあんじゃこチーノ」の巻

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夏休みといえば、祖父と祖母が住む家だった。

私の母方の祖父と祖母は、
海と山に囲まれた、愛媛県にある漁村に住んでいた。

小学生だった頃の私は、
家族4人連立って、祖父母の家へと旅行に出かけるのが楽しみで堪らなかった。

当時、私が住んでいた岐阜県から愛媛県まで、車で約700キロ。
混雑を避けるため、出発はいつも深夜だった。

暗がりの高速道路。
車のテールライト。道路を照らす電燈。そして遠くに見える街の明かりたち。
その全ての光が、前方から後方へと流れていく。
ぼんやりと物憂げに佇みながら、まるで怠惰な生き物のようにゆっくりと。

「ああ、いまから自分は夢の世界へと向かうのだな」。
眠気さも手伝い、私はその風景を見ながらいつもそんなことを思っていた。

ジリジリと肌を刺すような、朝陽の刺激で目を覚ます。
しまった。いつの間にか寝てしまった。

慌てて起き上がり、外を見ると、そこには崖下に広がる大きな海。
太陽の照り返しが、生まれたての宝石のように、水面にキラキラと輝いている。
どうやら、私たちを乗せた車は、右へ左へと蛇行しながら、海沿いの山道を突き進んでいるようだ。

「もうすぐ着くぞ」。ドライバーの父親は早朝から元気がいい。
長旅を果たそうとしている誇らしげな気持ちが、少年に戻ったかのような若々しい声に表れている。

一方、寝起きの気だるさに包まれた私は、そんな父親を少しばかり鬱陶しく感じていた。

期待していた瀬戸大橋のサービスエリアで何故起こしてくれなかったのか。
車内での夜更かしを楽しもうと、たくさんお菓子を用意してきたのに…。

「お父さんが初めてここへ来たときは、まだこの道は舗装されてなかったんだぞ」。
去年も一昨年も聞いた話が、前部座席から聞こえ始める。

私は飲みかけのアクエリアスを喉に流し込んだ。少しも冷たくない。

やがて道が開けてきたかと思うと、潮焼けた家々が現れ始めた。
見慣れた写真を見え返すように、どれもこれも見覚えのある風景ばかりだ。

あぁそうか、僕はまたここへ帰ってきたんだ。

おかえり。おかえり。おかえり。

エアコンを効かせるため、窓を閉め切ってあるはずの車内が、
ツンと鼻を突く、潮の香りで満ち始める。
途端に眠気が覚め、ワクワクと弾む気持ちが胸中に広がった。

まずは、2階にある、ふかふかのベットの上で飛び跳ねよう。
海で泳ぐために、新しい水中メガメも買ってきた。
今年はどんな魚が釣れるだろうか。夜は従姉弟たちと花火をしよう。

ただいま。ただいま。ただいま。
じいちゃん、ばあちゃん、帰ってきたよ。

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…あれから時は経ち、祖父も祖母も、いまはもういない。
けれども、私は夏になる度、愛媛の海の景色を思い出す。これからも、ずっと、ずっと。永遠に。

じいちゃん、帰り際にくれた、お土産はいつも「たくさん」の「じゃこ天」だったよね。

「たくさん」「じゃこ天」

「たくあん」「じゃこ」

『たくあんじゃこチーノ』

<材料2人前>
スパゲッティーニ…200g
たくあん(みじん切り)…大さじ4
ちりめんじゃこ…大さじ4
にんにく(クラッシュ)…1~2かけ
鷹の爪(輪切り)…1~2本
オリーブオイル…大さじ3
バター…小さじ1
塩・こしょう…各少々
かいわれ大根…お好み

<手順>
1 フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて弱火で熱し、
  香りが立ったら、たくあん、ちりめんじゃこを中火で炒める。
2 パスタとバターを絡ませ、
  塩・こしょうで味を整え、かいわれ大根を散らして、フィニッシュ!


隣のパスタはよくパスタ食うパスタだ

BY パスタ熱血向上委員会:書記キムラ


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